カトキチ的妄想【お好み焼編】 ▲戻る

平日の昼前、ヨレヨレの暖簾をくぐる
ガレージを改造した店内には鉄板付きのカウンターが奥に長く延びる。

「いらっしゃい!」

小太りのおばちゃんが、電話で注文された焼きソバを作りながらチラッとこっちを見て挨拶をする。

チャンカンコンカン 小気味よいコテさばきのリズムが耳に心地よい

小さい頃から、父や母に連れられよく昼飯を食べに来た。
おばちゃんとはその時からの付き合いだけど、
いつみてもおばちゃんは「お好み焼屋のおばちゃん」で変わりなく、元気に鉄板の上でコテを振り回す。


壁には短冊にかかれたメニューがペタペタと貼ってある。
といっても、「ブタ玉(500円)」「イカ玉(500円)」「エビ玉(500円)」
「ミックス焼き(700円)」「モダン焼(700円)」と「焼きソバ(500円)」だけである。

はやりのチーズやモチをレパートリーに加えるといいとアドバイスしても、
おばちゃんはかたくなに新しいものはモダン焼きだけで十分と繰り返す。

変なところは頑固である。

チャンカンコンカン あいかわらずコテは踊る

冷蔵庫から勝手にビールを取り出しながら、豚玉(500円)を注文。
自分で焼くこともできるけど、ここはあえておばちゃんに作ってもらう。
軽快なコテさばきを見ながら、ゆっくりとビールを飲むのが、ここでの楽しみ方のひとつだ。

寸胴鍋に入った作り置きしている生地をカップに入れて、各種具材を盛っていく。
それらを小気味よいリズムでチャッチャッチャッチャッとかき混ぜ、ラードを薄くひいた年季の入った鉄板に形良く流しいれる。

すぐに焼き始めたブタ肉は当然ながらバラ肉、焼肉用の少しブ厚めのモノを使っているのがこの店の特徴である。

この豚肉の厚みが、焼き上がりの表面の芳ばしいカリカリ感と内側にシットリ感をもたせ、
肉の食べ応え・風味ともに十分堪能することができる。

混ぜ合わせる具は、みじん切りにしたキャベツ、紅生姜、玉子、天カス等の定番の具の他に、
なんの変哲もないチクワが隠し味として使用されている。

このチクワはスーパーで五本100円程度で売っているモノで、それを細かく切って一緒にまぜあわせているだけ
チクワのかすかな塩味と歯ざわりが良いアクセントとなっている。

以上を混ぜ合わせ焼くだけなんだけど、
お好み焼屋を商売としているだけあって、おばちゃんは手際よく上手く焼き上げる。

チャンカンコンカン もうすぐできあがる。




出来上がりにかけるソースはトロめの甘口で、こぼれるようにワザとタップリとお好み焼に塗りたくる。

ジュウゥゥゥゥゥゥ!

お好み焼の表面から垂れたソースが鉄板の上で焦げていく。

隠し味としてソースの中に九州産の甘い醤油を少し混ぜてあるので、
ソースの焦げた匂いの中に醤油の芳ばしさが加わりヨダレに拍車をかける。

このソースの焦げた匂いだけでも、ビールがススムというものである。

その後、粉カツオと青海苔を振りかけた上に、ダシ用の大きめなカツオブシをドサッとのせられ、
カツオのクネクネダンスとともに、できたてほやほやのお好み焼きは目の前におかれた。

チャン、カン、コン、カン 今度は僕がコテを使い食べやすく切り分ける。

小さなコテに小さくカットしたお好み焼をのせ、ヤケドしないように端からハフハフと慎重にかじっていく。

生地の表面はサクッ、中はシットリとした食感、
自宅でこの生地を再現しようとしたが、粉っぽくなってしまったり、粘っこくなってしまったり、いまいち上手く作ることができない。


切り分けながら、周りの焦げたソースとマヨネーズも一緒に食べる。何も考えることなく美味いとだけ頭の中で感じてしまう。

カリカリシットリの豚肉も食べる、
ビールも進む、進む、進む

チャンカンコンカン あいもかわらずおばちゃんはコテを振り回す。

ビールが無くなると、今度は白飯に移るのだが、
ランチタイムはサービスでご飯が無料となっているところも嬉しい。

何杯食べても無料なので、高校生の頃、その日炊いたご飯全部食べてしまい
おばちゃんをビックリさせたことがある。

あの時はとても申し訳ない事をしたと今になって思うが、
その時おばちゃんは顔を引きつらせ笑っていたことを覚えている。



残り半分になったお好み焼きをオカズにご飯を頬張り、
最後の鉄板にこびりついたソースも箸でこそいでオカズにして残りのご飯を食べ切ってしまう。
おばちゃんはソレを見て「焦げたソースは美味しいよなぁ」と笑う。



ごっそさん!美味かった♪

お好み焼とビールの勘定1000円を払い、
店の横にある公園のベンチで昼寝を決め込む。

チャンカンコンカン

ランチタイムが始まりおばちゃんは近所のお年寄り相手に忙しそうにコテをふるっている。


かすかに聞こえるコテのリズムを聞きながら、僕の平和な昼寝タイムは始まるのである。
(*´0)ゞファァ~~♪
(注意!) すべてカトキチの妄想です(^^;)「お好み焼 さなえちゃん」の紹介ではないので間違わないこと
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簡単な感想でもプリズ!(^ー^)ノ